清水寺

 京都旅行の定番・清水寺。世界遺産に登録されています。坂上田村麻呂が創建したことでも知られています。桓武天皇の御願寺(天皇・皇后などの発願によって建てられた寺)であり、鎮護国家思想によって栄えました。「清水の舞台から飛び下りるよう」とは、清水寺の「懸崖造り」という特殊な建築方法からきている諺です。

 【余談】武士で天下の覇権を握った者を「征夷大将軍」といいますが、これはもともとは、坂上田村麻呂のように蝦(えみし)を伐する臨時の将軍のことを指していました(平安中期以降、「蝦夷」は「えぞ」と呼ばれるようになりました。北海道の旧名 蝦夷地はここからきています)。

清水寺

 清水寺といえば京都一の人気名所ですが、清水坂や産寧坂(三年坂)、茶碗坂(清水焼のお店が並ぶ)など、色々なお店が並んでいる道を歩くのがまた楽しいです。八坂の塔が見える八坂通、二年坂を通って高台寺方面へ出れば京都らしい風景の石堀小路や、女性に人気のお店が並んでいます。

地主神社

 縁結びの神社として有名です。その歴史が神代にまで遡れるという古い神社で、主祭神は大国主命。
 大国主命は出雲神話の主神で、国づくりなどの偉業を成した神様ですが、同時に御子神が181柱もいるということで、恋多き神様 更には縁結びの神様として知られるようになったそうです。
 1本の木に一重と八重の桜を咲かせる「地主桜」があります。この桜は、その美しさに嵯峨天皇が何度も車を引き返して眺めたことから、「御車返しの車」とも呼ばれているそうです。
 境内にある2つの石「恋占いの石」も有名で、片方の石から、目をつぶってもう片方の石に辿り着ければ恋が成就するといわれています。辿り着いた時間が早ければ恋の成就が早く、遅ければ恋の成就は遅くなり、他人の力を借りて辿り着けば、恋も他人の力を借りれば成就するのだとか。

地主神社

八坂神社

 八坂神社。「八坂」は坂が多いことに由来した名前だそうです(「八」は「多い」の意)。祇園祭で知られています。祇園祭は疫病退散祈願のお祭りが原形。当時、疫病や天災は政治的に不遇だった人の怨霊の仕業と考えられていたので(著名なのは、早良親王(祟道天皇)や菅原道真)、その怨霊を鎮める御霊会(ごりょうえ)として執り行われたのが祇園祭の始まりといいます。
 八坂神社は祭神が素戔鳴尊(すさのおのみこと)で、この素戔嗚尊がインドで吉祥国の王とされる牛頭天王(ごずてんのう)と習合したことが、疫病退散と結びついたようです(牛頭天王は疫病よけの神様)。強い力をもつ牛頭天王は、播磨国からお迎えされたのだそうです。

八坂神社

 清水寺・祇園周辺は、雰囲気がとても好きです。
 祇園から花見小路通りへ行くと、また素晴らしい町並みが広がっています。