あした、あさって……

 あした、あさって……ときたら、次は……何でしょう。
 やのあさってとするのは東日本しあさってとするのは西日本、だそうです(共通語では「明後日の次の日」は「しあさって」のようですが)。管理人の在所では「あした、あさって」の次に「やのあさって」がきて、その次に「しあさって」が来ますが、皆様はいかがでしょうか。
 「しあさって」は「四明後日」、今日を含めて四日目の日。「やのあさって」は「弥明後日」で……「弥」=「八」で、数が多いという意味でしょうか(八百万の八は「多い」の意)。やのあさっての次には「こののあさって(ここなさって)」が来る地域もあるそうです。「やのあさって(=八の明後日)」の次だから「ここのあさって(=九の明後日)」、ということなのでしょう。この方法なら何日後でも同じ方法で言うことができそうです。西日本では「しあさって(=四明後日)」の次の日を「ごあさって(=五明後日)」というところもあるようですが、こちらも同じ語構造といえそうです。
 因みに、「昨日より前の日を何というか」辞書で調べてみたところ、一昨日(おととい)の前日は「一昨々日(さきおととい)」でした。こちらには地域差はなさそうです。
 『広辞苑』には、「一昨日」は「ヲチツヒ(遠つ日)」の転だと書いてありました。昨日の前の日はもう遠い日、ということでしょうか。
 昨日よりは明日、そして明日よりは今日ということでしょうか。「一昨々日」より前の日を言い表すことばは、ちょっと見当たりませんでした(「一昨々日」以前は、「四日前」「五日前」と言い表してしまうようです)。
 東日本出身の方と西日本出身の方とでは、日付を表すことばでさえ意味が異なる。このことが、東日本出身者と西日本出身者のご夫婦が少ない理由の一つなのだとか(デートするにも、意味する日にちが違うので……)。

「おととい」と「おとつい」

 執筆中

日にちに関する語

 どこの国でも大体同じようですが、一番の起点は「今日」(更に言えば「今現在」)。
 日が遠くなるほど重要度は薄れていく。それは、ことばにも表れているようです。

 英語で今日はtoday、明日はtomorrow。明後日は…… day after tomorrow。「明日の次の日」。過去についても同じやり方で、昨日はyesterday、一昨日はday before yesterday。
 イタリア語で今日はoggi、明日はdomani、明後日はdopodomaniで、こちらも明日より先の基準は「明日」にあるようです。昨日に関しても同様で、昨日がieri、一昨日がl'altro ieri。仏語・独語も同様の語構造でした。

参考